1. 機関内の責任体系の明確化
【不正発生要因】機関としての責任体系に対する認識が、責任者の交代等により不明確になる
- 体制表のホームページ公開
- 機関内の責任者、並びに、管理体制を定め、その内容をホームページに公開した上、運営に当たる
【不正発生要因】時間の経過と共に機関内の監査やモニタリングが形式的になり、責任の認識が低下する
- 監事と内部監査部門兼・不正防止計画推進部門
- 監事と内部監査部門兼・不正防止計画推進部門との情報共有、及び、意見聴取を実施する
- 不正があった場合、不正防止計画への反映、実施について、監事からの確認、意見聴取を実施する
2. 適正な運営・管理の基盤となる環境整備
【不正発生要因】研究者及び事務担当者の理解不足やモラル低下によって誤った運用が行われる
- コンプライアンス教育実施計画の作成と運用
- 教育の見直し内容、頻度、タイミング等を明記する
- 年度開始後直ぐ(4月~6月の間)に実施する
- 啓発活動について明記する
- 誓約書
- 公的研究に関与する者全員に誓約書を提出させる
- 啓発活動の実施
- 公的研究に関与する者全員を対象として、定期的に啓発活動を実施する(3ヶ月に一度)
- 行動規範
- 行動規範を作成し、公的研究に関与する者全員に周知する
- 不正防止及び対応に関する規定
- 不正防止及び対応に関する規定を作成し、公的研究に関与する者全員に周知する
【不正発生要因】職務権限に応じた明確な決裁手続きが周知されていない
- 職務権限表
- 公的研究に関与する職務権限表を作成し、責任の範囲を明確にする
【不正発生要因】不正使用に関する通報者等の保護体制が提供されていない
- 告発受付窓口
- 機関内外からの告発等を受け付ける窓口を設置し、ホームページ上に公開する
3. 不正を発生させる要因の把握と不正防止計画の策定・実施
【不正発生要因】不正発生要因が把握できず、不正防止が機能しない
- 不正防止計画
- 内部監査部門兼・不正防止計画推進部門を設置し、不正防止計画を策定する
- 不正防止計画には、不正発生要因リスクを整理する
- 不正を発生させる要因に対応する対策を反映させ、実効性のある内容とするとともに、不正発生要因に応じて随時見直しを行い、効率化・適正化を図る
- 公的研究を実施する者は、不正防止計画に基づき不正防止を実施する
4. 公的研究費の適正な運営・管理活動
【不正発生要因】研究者と取引業者との癒着を防止する機能がない
- 取引業者
- 取引業者に対する不正対策方針を策定する
- 取引業者に誓約書の提出を依頼する
- 発注及び検収
- 発注・検収に係る業務フローを作成する
- 発注・検収には研究者が関与せず、事務部門が行う
【不正発生要因】予算の執行状況が適切に把握できていない
- 管理書類
- 公的研究で取得した財産については、取得財産明細表を作成して適切に管理する
- 研究者等の旅費については、出張報告書にて適切に管理する
5. 情報発信・共有化の推進
【不正発生要因】研究費使用に関するルール等について、機関内外からの相談を受け付ける手段がない
- 相談受付窓口
- 競争的研究費等の使用に関するルール等について、機関内外からの相談を受け付ける窓口を設置し、ホームページ上に公開する
【不正発生要因】競争的研究費等の不正への取組に関する機関の方針が明示されていない
- 不正行為防止・対応規程
- 不正行為防止・対応規程を作成し、ホームページ上に公開した上、公的研究に関与する者全員に周知する
6. モニタリングの在り方
【不正発生要因】機関全体のモニタリング及び監査体制の不備、及び、監査結果の共有化がされない
- モニタリング、及び、監査
- モニタリング及び監査に関するマニュアルを作成する
- マニュアルに基づきモニタリングを実施し、モニタリング結果報告書を作成する
- マニュアルに基づき内部監査を実施し、監査結果報告書を作成する(年度始め)
- 監査項目チェックシート、及び、リスクアプローチ監査チェックシートを使用する
- 内部監査結果等をコンプライアンス教育、及び、啓発活動に活用する